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どうなる?ニュージーランドのデルタ感染拡大のゆくえ【レベル3ステップ1】

 

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こんにちは、NZオークランド在住のManaです。

 

日本ではコロナウイルスの新規感染者が激減しているようですが、ニュージーランドではこの1週間で急増しています。

 

今月に入り、ロックダウンに対する抗議デモ(Protest)があったり、ロックダウンルールを破る人がいたり、国からの助成金だけでは存続できなくなるビジネスも多く出てきたりで、政府はコロナウイルス排除政策をあきらめ、方針変更をざるおえない窮地に追い込まれました。

 

厳重注意のレベル4ロックダウンから、レベル3に緩和されたのが10月6日。

 

警戒レベルを下げたことは、本当に警戒レベルが下がったからではなく、人々のメンタルが限界になって、皆が好き勝手しはじめる事を避けるための苦肉の策に見受けられます。

 

ニュージーランドのロックダウンは、OECD諸国の中でも最も厳しい内容なのだそう。

 

警戒レベル3は、3つのステップで構成され、1週間ごとに状況を見て、緩和するかどうかレビューします。

NZ在住の方はテレビやネットニュースでご存知かと思いますが、日本でこのブログを読んで下さっている方に簡単に補足させて頂くと、このような内容です。

 

ステップ1

  • 屋外でなら、2ハウスホールド(2バブル・2世帯)までの会合ができる。(最大10人まで)
  • 別のハウスホールド(バブル・世帯)の人を招待して、屋外の裏庭で食事ができる。
  • 別のハウスホールド(バブル・世帯)の人と、ピクニックやバーベキューができる。
  • ゴルフ、ハンティング、ボート、釣り、スキューバなどができる。
  • 屋外でのヨガクラスやエクササイズプログラムができる。(スポーツジム、バスケ、バレーボールなどのインドアスポーツはまだできない。)

 

ステップ2

  • リテールショップがオープンし、顧客が店内に入れる。
  • 公共施設(図書館や博物館など)が再開。
  • 25人までの屋外での集まり(冠婚葬祭、集会、イベントなど)ができる。

 

ステップ3

  • カフェ、レストラン、バーで、顧客が店内に入れる。
  • 映画館、カジノ、劇場の営業再開。
  • 美容室、床屋、ビューティーサロンの営業再開。
  • 50人までの屋内・屋外での集まり(冠婚葬祭、集会、イベントなど)ができる。

 

これは一部ですので、詳しい情報は保健省サイトで確認ください。

Auckland | Unite against COVID-19

 

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今、私たちは、ステップ1。(先が長い。。。)

屋内では、同居人以外の人と会うことすら許されない状況。本当にハードなルールです。

 

保健省によると、感染者が増えている原因は、ルールを破って、こっそり屋内で人と会ったり、集会したりする人たちが絶えず、クラスターが発生しているとのこと。会社のオフィスなどではクラスターは起きていないんだそう。

 

つい先週まで、感染者が出ても、感染経路をたどり隔離することが出来ていましたが、ここ数日は、既存の感染経路にリンクしていないケースが増えてきています。

 

経済活動を回復させたい政府は、皆がレベル3(ステップ1)のルールを守れば、デルタをコントロールできると言っていますが、Epidemiologist(疫学者)の中には、感染者が増えている限り、一時的でもレベル4に戻した方が良いという学者もいます。

 

カンタベリー大学のマイケル・プランク教授によると、このまま行けば来月初めには、1日あたりの感染者が160人になると話しています。そして、週あたり1000人を超える事もあり得るだろうとコメントし、病院や隔離施設のキャパからして、ハンドルしきれない可能性があると示唆しています。

 

昨日のプレスカンファレンスでは、初めて感染者(軽症者 / low risk)の自宅隔離(Home Isolation)の話に触れ、まるで、数ヶ月前の日本のニュースを見ているような錯覚に陥りました。また、ストーリーで例えるなら、伏線が張られた感じです。

 

PCR検査が陽性の場合、今まではMIQ(Managed isolation and quarantine)と呼ばれる隔離施設で隔離されていました。陽性でも無症状の人が自宅で隔離するのは、百歩譲って理解できたとしても、まだ疑問は残ります。「軽症者」は何をもって軽症と判断するのでしょうか。

 

自宅待機だった軽症者の容態が急変した日本のケースをニュースで見たのはまだ記憶に新しいです。

 

ニュージーランドではワクチン接種率が上がってきていますが、下のグラフで分かる通り、民族(ethnicity)によって、ワクチン接種率に偏りがあります。また、年代や住んでいる地域にも差があるので、何が起きるか予測不可能です。

 

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最後に

アメリカ、イギリス、オーストラリア、日本など、他国の逼迫した医療現場や死者数をテレビやネットで見てきましたので、ニュージーランドがそうならない事を祈るばかりです。

 

きっとルールを破る輩たちは、まさか自分たちは感染しないと楽観的に構えているのだろうと思いますが、このまま感染が拡大すれば、ただでさえキャパの小さいニュージーランドの病院や隔離施設が機能しなくなるのも時間の問題です。

 

ルールは守り、感染を拡大させない努力を皆でしたいですね。皆がそう思ってくれたら、こんな事になっていないんですが。。。

 

ワクチンを打つ打たないは個人の自由だと思っています。しかしながら、過去の統計から、重篤化するリスクが高いので、人一倍、感染しないように気をつけて欲しいです。

 

他国の経験から学んで、コロナ排除を実現できるかも?と思っていましたが、デルタ相手に、多くの国が通った道をニュージーランドもたどる事になるのかも知れません。

 

それではまた。