こんにちは、ニュージーランド在住のManaです。
ニュージーランドの年金について、無視できない興味深い記事を見つけたのでシェアしたいと思います。
NZの年金は、過去の収入や勤続年数から算出される日本の制度と異なり、条件を満たしていれば、決められた一律の金額を受け取る事が出来ます。
年金は65歳からで、私のような外国人でもニュージーランドの永住権があれば対象です。
永住権所有者でもニュージーランドに居住していない人は、細かい条件がありますので、気になる方は、下のリンクからチェックしてみて下さい。(英語)
Changes to residency rules for NZ Super coming - Work and Income
さて、話は戻りますが、気になった記事はこちら。
この記事は、「結婚していると、独身者よりも年金の受取額が少ないのは、おかしくないか」という、65歳既婚女性からの問題提起です。
結婚しているか、結婚していないかで、受給額が異なるのです。
ニュージーランドの年金は2週間おきの支払いで、受給額(税込)は以下の通り。
(2022年現在)
- 夫婦(カップル) $1634.64 (一人あたり$817.32)
- 独身(シングル) $990.20
ここで言うカップルとは、婚姻している夫婦、婚姻はしていないがパートナーがいる場合、
シングルとは、婚姻せずに単身、独身だが住居は他人とシェアしている場合などです。
受給額の差は、2週間で $172.88. 4週間(約1ヶ月)で$345.76 です。
イメージを膨らますために、これを NZ$1 = 84円のレートで換算してみると、1ヶ月で29,000円も、独身者(シングル)の方が多く受け取っているという事になります。
夫婦(カップル)からしてみれば、二人分なので 1ヶ月で 58,000円も、もらい損ねている気分になります。。。
この差はデカい!
「これを理由に離婚しようか」なんて笑い話があるくらいです。
(いや実際、偽装離婚をしている人もいるんだとか...)
記事によれば、
彼女は配偶者からファイナンシャル的なサポートを受けていないし、自分の資産を所有していて、自分の収入もあり、皆と同じように納税もしてきたのに、結婚しているという事で、この歳になってペナルティーを受けているようだ、言っています。
専門家は、実際フラット(シェアハウス)に住んでいる独身者の方が、夫婦でいるよりも生活費がかかっているかどうかの判断は非常に難しい。逆に、夫婦であっても、一緒に暮らしていないケースもあり、現行の金額設定は時代遅れと主張しています。
もともと単身者は光熱費などを一人で負担という考えが背景にあり、年金支払額に差が付けられたようですが、現代社会では単身者の居住のありかたも変化してきています。年金世代だって、シェアで暮らすのは珍しくありません。
また、夫婦のありかたも進化し、経済的には完全に別々のカップルもいます。
となれば、年金は、独身者でも、既婚者でも、平等に支払われるべき。
インフレ対策のCost of Living payment(生活費サポート)のお金は、結婚しているかしていないかに関わらず、$116/月が一律で3ヶ月間支払われていますが、Winter Enerrgy Payment は、シングルが $20.46/週なのに対し、カップルの場合は2倍にはならず$31.82/週と、やっぱり金額が少ないのです。
専門家たちは、独身者の年金額を据え置きにして、夫婦の受取額アップを考慮するよう政府に提案しているそうです。
将来的にどうなるのでしょうかね。
最後に
インフレで、ありとあらゆる物の価格が上がっている今、4週間(1ヶ月)で、$345.76 も差があるのは、フェアじゃないですよね。
夫婦で同居だろうが、他人と同居だろうが、シェアしている以上、電気代、水道代、通信代、家具、電化製品など、お財布から出ていく金額は同じ。
独身者(シングル)、夫婦(カップル)に関わらず、一律の金額にして欲しいですね。
私たち夫婦が年金受給の年齢になった頃、まだ一律になっていなければ、「偽装離婚しようか?」と旦那さんは冗談で笑っています。
それも有りかな〜。その時の物価によるかも。。。苦笑
それではまた。