こんにちは、ニュージーランド在住のManaです。
オークランドは冴えない空模様が続き、例年のこの時期の気候に比べ、雨が多く、ずいぶん肌寒いように思います。ウェット・サマーになりそう。
今年はいくつかの火山が噴火しましたね。火山が噴火すると成層圏にエアロゾルが漂い、一定期間、地球全体の気温が低下するのだそうです。
1993年の冷夏を覚えている方は少ないかも知れませんが、当時日本のお米が大凶作で、タイ米を輸入していた事を覚えている方はいるかも知れません。
その時の冷夏の原因は、フィリピンのピナトゥボ山の噴火による気候変動が原因と考えられています。
世界各地で、滅多に洪水にならないエリアで洪水になったり、最高気温(最低気温)の記録を更新したり、気候変動(異常気象)は間違いなく起きています。
気候変動が与える影響で、身近でいちばん気になるのは、作物の収穫と食料の価格上昇です。
コロナ傷痕とウクライナの戦争で、特に食料品の価格が上昇しているのにも関わらず、もっと高くなるのかと思うと先行き不安になります。
ニュージーランド統計局(Stats NZ)が発表したデータをもとに、専門家が食料品の価格上昇についてコメントがありましたので、シェアしたいと思います。
食料品の価格上昇率(グラフ)
この記事によると、ニュージーランド統計局が発表した調べでは、食料品の価格上昇率が10.7%を記録したと書かれています。
これは、2008年9月に次いで、14年ぶりの高騰です。
1990年代にも、このレベルに達した事があるのだそう。
食品価格上昇の前年比
2021年11月の価格と、現在の価格を比較したものです。
- 食料品雑貨 10% アップ
- 果物、野菜 20% アップ
- 外食、テイクアウト 8.0% アップ
- 肉、魚 12% アップ
- 飲料水(ノンアル) 7.8% アップ
日本のニュースを見ていると、値上げ前に告知してくれる企業が数多くありますが、こちらではあまり耳にする事がなく、実際スーパーに行って、値上げに気づくケースが多いです。
ニュージーランド統計局の消費者物価のマネージャーによれば、チェダー・チーズ、ヨーグルト、2リットルの牛乳などの値上げ幅が最も大きかったそうです。
2番手は果物と野菜で、じゃがいも、玉ねぎ、バナナなど。
例年11月(夏季)になると、果物や野菜の価格が下がってくるのが典型的ですが、今年はいつもよりは下がらなかったのだそう。
ただし季節的な価格調整で、値段が下がったものもあります。
- トマト 42% ダウン
- ブロッコリー 44% ダウン
- ストロベリー 35% ダウン
確かに、トマトもブロッコリーも、季節柄お安くなっています。
余談ですが今年のチェリートマトは甘くて美味しいですよね。
逆に、季節的に価格が上がったものは、
- 玉ねぎ 28% アップ
- じゃがいも 10% アップ
- キウイフルーツ 26% アップ
経済学者によれば、食料品全体の73%が価格上昇を続け、27%は下がるのだそう。
そして食料品の価格上昇は、2022年内にも 11%に到達する可能性があると予想しています。
現在すごい勢いで上昇しているので、収まるまでに少し時間がかかりそうですが、2023年中にはクールダウンするそうです。
専門家とは言え予想なのでぬか喜びはできませんが、食料品の価格が少しでも下がってくれると嬉しいですね。
今、価格が下がっている27%の食料のほとんどは、旬の野菜や果物ってことだと思います。
旬のものを食べて過ごそう。
最後に
食料品(飲料水含む)は、節約しようと思って簡単に減らせるものではないので、一般家庭には大打撃ですよね。
我が家は夫と二人暮らしですが、特にお子さんが多い家庭ではもっと大変。
価格上昇は食べ物だけでなく、グッズ(物品)、ガソリン、電気、水道、各種サービス代などの消費者物価指数は、前年比で7.3%上昇しました(2023年1月にアップデートされる模様)。
イギリスやドイツはの物価上昇率は10%を超えたとニュースを見ましたので、それよりは抑えられているのでしょうが世知辛い世の中になりました。
あれよという間に、政策金利が4.25%まで上がり、住宅価格の上昇は抑えられましたが、住宅ローンがある人は支払い金額が増し穏やかではないはず。
来年は選挙があります。労働党、国民党、どちらがこの課題を上手くハンドルしていくのでしょうね。
それではまた。