こんにちは、ニュージーランド在住のManaです。
洪水の後に広がる感染症があるといいます。
レプトスピラ(leptospirosis)という病原体で、野生動物や家畜の尿で汚染された水の中で繁殖するバクテリアです。
混合農業、畜産、酪農がメインのニュージーランドですから、心配になる話です。
こんなネットニュースの記事がありました。
記事の内容を簡単に訳すと、
レプトスピラ菌は、動物の尿で汚染された土壌と汚水の中で生き続け、ヒト(人間)は、その尿に触れると感染します。
特に、健康に育った動物の尿は、高い確率でヒトに感染を広げるため、搾乳、牛や羊の出産、毛狩り、屠殺、食肉加工などは、かなり危険な作業と言えます。
この細菌は、かすり傷、怪我などの皮膜の粘液を通って身体に侵入するため、ファーマー(農場主)は防護服を着用したり、患部を覆ったり、動物の尿から身を守ることが重要です。
人間を含む全ての動物は、レプトスピラに感染する可能性があります。
貯留水や水たまりも、レプトスピラの出所となりえます。水たまりの付近で、動物が尿をしたかもしれないからです。
感染した場合は、頭痛、筋肉痛、腹痛など、インフルエンザに似た症状がでます。
同時にサルモネラ菌も増殖すると言われています。
ヒトに感染させない予防策として必要なのは、家畜の動物たちのワクチン接種です。
地域の獣医たちがフル稼働でワクチンを準備しています。
となっていました。
ファームが多い地域で洪水になったエリアでは不安なことと想像します。
レプトスピラ症とは
レプトスピラという言葉自体私にとっては聞き慣れない病名なので、調べてみました。
参考資料
レプトスピラ感染症とは、人獣共通の細菌感染症。
ドブネズミなどの保菌動物の腎臓に保菌され、それらの保菌動物の尿で汚染された水や土壌から、ヒトに感染する。
経皮感染もあれば、汚染された水や食品を食べての感染も報告されています。
食べ物からの感染は怖いですね。
ヒトからヒトへの直接感染はないそうです。
症状は、上記の記事にあった通り風邪のように軽症ですが、重症化すると「ワイル病」と病名が変わり、黄疸、出血、腎不全など伴う症状もあるので軽視できません。
菌は熱に弱く、50℃以上で10分以上の加熱で殺菌できるそうですが、他に選択肢があるならば、体内には取り込まないよう避けたいところです。
サイクロン被害の写真(NZネットニュース)
以下の2つのリンクは、サイクロン被害の写真を集めたNZのネットニュースです。
最後に
オークランドでも3週間前、あちらこちらで洪水になりましたが、なるべく溜まった水の中に入らないようにアナウンスされていた記憶があります。
泥水のため、深さも分からず、突起物なども見えず、危険なのは周知の通りですが、感染症というリスクもあったのですね。
ネットニュースの写真を見て、改めて思いましたが、サイクロンが残していった被害の復興には、かなりの時間がかかりそう。
被害にあわれた皆さまが、1日も早い復興をされ、今ままでのような生活が送れることをお祈りしています。
それではまた。