こんにちは、ニュージーランド在住のManaです。
ご無沙汰しています。日本へ一時帰国していました。
ブログの更新が出来なかったのは、以前から、度々物忘れがあった母の認知症がかなり進行していたからです。
切ないを通り越し、あまりにも衝撃的でした。慌てて市役所の介護福祉課に駆け込み相談をしました。
国の介護保険制度を利用できるようになるまで、認定(審査)を受けたり、多少の時間がかかるので、そのプロセスについて書いて行こうと思います。
お住まいの市町村によって違いはあるかと思いますが、どなたかの参考になれば幸いです。
介護保険サービスの利用するには
日本在住の方には常識なのかも知れませんが、海外生活が長い私には、介護保険制度について知識がありませんでした。
年齢が65歳になると、介護保険の被保険者証が居住所に届きます。しかしながら、これは国民健康保険とは異なり、これだけではサービスを利用する事はできません。
介護保険の認定申請をしないと利用できないのです。
市役所の福祉課・介護保険課に行けば、すぐに認定申請の申込みが出来ますが、そこから少し時間がかかります。
プロセスとしては、認定申請、認定調査、主治医の意見書、審査判定です。
認定結果は、軽い順に、要支援1、要支援2、要介護1、要介護2、要介護3、要介護4、要介護5となります。
それにより、受けられるサービスが変わります。また、サービスを受けた場合の自己負担金額が異なります。
サービスとは、訪問看護、デイサービス、ショートステイ、特別養護老人ホームなどです。
自立していると判断されると、非該当になり介護保険を受けられないケースもあります。
混み具合によりますが、母の場合、申請してから、審査結果が出るまで7週間ほどかかりました。
私は5週間の日本滞在でしたので、審査判定が出たのはニュージーランドに戻ってからでした。
介護保険の認定調査
介護保険の認定調査では、市役所の職員、社会福祉士、介護福祉士、委託の調査員のどなたかが自宅を訪れ、調査をします。
本人を含めた家族と面談するのですが、認知症の場合、本人は事実と異なる受け答えをする可能性があるので注意が必要です。
例えば、数年家から出ない生活をしていても、毎日散歩に出かけ身体を動かしている、街に出かけショッピングを楽しんでいる、家事は自分がこなしているなど。
また、「薬は服用できますか」という質問があった場合は、「飲み込めますか」という意味ではなく、「朝昼晩、決められた時間に決められた分量の薬を自分で飲めますか」という意味になります。
誰かの介助がなければ、生活して事が困難だという事を伝える必要があるので、家族も、質問の受け答えに慎重になる必要があると思います。
母の場合、糖尿病の薬やインスリン注射がありましたので、認知症により薬の服用ができなくなっている事を伝えました。
認知症に関しては、事前に市役所から質問状を受け取りました。
そこにはこのような項目がありました。
- 物が取られたと被害的になる
- 作り話
- 感情が不安定
- 昼夜の逆転
- しつこく同じ話をする
- 大声を出す
- 介護に抵抗する
- 色々なものを集めたり、無断でもってくる
- ひどい物忘れ
- 自分勝手に行動する
- 会話にならない(理解できない)
など。
市の職員の方からは、ここに書かれていない事柄も箇条書きにして、レポートにまとめて提出して下さい、と言われました。
常に母の介助をしている父にとっては日常になっていることでも、母と一緒に暮らしていない私にとっては、以前との違いがハッキリと分かりましたので、書き出すことは難しくありませんでした。
面談中は案の定、母から事実と異なる発言がかなりありました。
母の記憶は6〜7年前で停止しているようで、昔の話を現在進行形で話していました。
面談中に、「そうではない」「事実と異なる」というような、本人を否定したり傷つけたりする必要はありません。
市の職員の方は慣れていますから、途切れる事なく母に話しかけ、面談が終了になりました。
玄関先で担当の方と少し話し、私から伝えたい事は全て書面に含めたと伝えました。
認定申請をした後、「暫定」にはなるが、高齢者支援センターで受けられるサービスがあるので、問い合わせるようアドバイスもらいました。
長くなってしまったので、続きは次のブログで書きたいと思います。
最後に
介護保険制度は、日常生活において、介護や支援が必要と認められた場合に、原因に関わらず介護サービスを利用できるものです。
少しの違和感が認知症のサインかも知れませんので、皆さんも見逃さないで下さいね。
何度も同じことを聞いたり言ったり、身だしなみに無頓着になったり、怒りっぽくなったり、物事に興味がなくなったりは、認知機能障害の初期症状です。
私同様、海外在住の方は、家族の介護保険の認定には数週間かかる事を留意した上で、一時帰国プランを立てる事をお勧めします。
それではまた。