こんにちは、NZオークランド在住のManaです。
今日は、私の車がニュージーランドの車検(WOF)に落ちた話です。
高齢になった父親が、車の運転を止めると決心したのをきっかけに、父の車を日本からニュージーランドに個人輸入しました。
トヨタのセダンで地味な車なのですが、私は気に入って乗っています。父が車好きな事もあり、きちんとメンテナンスされていて、コンディションは最高です。
そんな私の愛車ですが、些細なことが理由で、WOF(車検)に通らなかったのです。
WOF(車検)の基本情報
ニュージーランドの車検は、Warrant Of Fitness(WOF)と呼ばれていて、年に1回の定期点検のようなものです。
新車の場合は、最初の3年間、WOFを受ける必要はありません。
また、年式が2000年より前の古い車は、半年に1回必要です。
日本の車検と比べると、点検項目は断然少なく、故障予防の部品交換をすすめられる事もありません。本当に、ベーシック(必要最低限)なところをチェックするだけのものです。
(ググると、点検項目を確認できます。日本語でもヒットします。)
そして、費用はNZ$35〜50と、かなりリーズナブル。
という事もあり、ニュージーランドの車検は、安くてあまい(ゆるい)と思っていたので、まさかケバケバが理由で、WOF(車検)が不合格になるとは想像もしていませんでした。
ある部品がケバケバ!
その部品とは、シートベルト!
原因は、シートカバーを固定するために付いていたベルクロ(マジックテープ)が、運転席側のシートベルトに接触し、擦れてケバケバになっていたのです。
そして、VTNZという車検場からは、シートベルト専門の業者で修理して下さい、とアドバイスされました。
調べてみると、ニュージーランドには限られた修理屋さんでしかシートベルトの織り直し(webbing)を行なっていない様子。
豆知識ですが、
Webbingとはシートベルトの事で、幅約50mm、厚さ約1.5mmの帯状に織られた丈夫な生地のことです。
織り方や熱処理によって、衝撃の吸収機能が異なるのだそう。
中古パーツに交換すれば簡単に済むと想像していただけに、「織り直し」というのは驚き。
オークランドでシートベルトを扱っている修理屋さん数軒に電話で見積もりをもらって、最終的にシートベルト・ソリューションという会社にお願いしたのですが、
オークランドには織り直し&熱処理できる専門業者はなく、どこのガレージに頼んでも、結局クライストチャーチにあるAutosafe オートセーフという会社に部品を郵送するという事でした。
車ごと修理屋さんに預けるのと、部品だけ届けるのとでは、工賃がかなり違うので、自分たちでシートベルトを取り外す事にしました。
カバー外すと、リールみたいのが入っていました。
部品より、毛深い旦那さんの手が気になりますよね?笑笑
電気系のソケットを外し、難なく、シートベルト取り外し成功!
そして、旦那さんの車で、オークランドのペンローズにあるシートベルト・ソリューションに持って行きました。
そこで、真っ先に言われたのが、「その車、絶対にエンジンかけないで!」
外したソケットのどちらかがエアバッグで、このままエンジンをかけると、エアバッグが飛び出すと言うのです。
うわ、自宅の車庫でエアバッグ飛び出したら、お化けがでるよりおったまげるわ。。。
危ない、危ない、素人が余計なことをするもんじゃないですね。
車は幸い車庫の奥で、動かす必要がなかったので良かったです。
待つこと4日間ほどでシートベルトがキレイになって戻ってきました。
まるで新品。特殊な技術なんですね。
修理費用 NZ$258也。
そして無事、車検(WOF)も通りました。
不合格になった日から28日以内に再検(re-check)受ければ、費用はかかりません。
ちなみに、Autosafe(オートセーフ)で修理をした証明が必要でした。
このウェブサイトの上部にある「Look up REGO」をクリックし、ナンバープレートの番号を入力すると、証明書(Certificate)が表示されるようになっています。
こっそり中古パーツに交換しても、車検には合格しないようになっているんです。
結構厳しいですよね。
シートベルト・ソリューションのウェブサイトによれば、年間40,000台もの車がシートベルトが原因で車検に落ちるのだとか。
他の部品と同じようにシートベルトも消耗品で、8-10年で強度が落ちるそう。
はじめは、たかがケバケバで車検に落ちた事に憤りを感じましたが、いろいろ勉強になりました。
ニュージーランド在住で、車を所有しているどなたかの参考になると幸いです。
それではまた。