こんにちは、NZオークランド在住のManaです。
昨日(10/22金)の政府のアナウンスがあり、今使っている、コロナウイルスの警戒レベルを示すアラートレベルシステムに変わり、いずれ「トラフィックライトシステム」という新しいシステムに移行すると説明がありました。
トラフィックライトシステムは、誰もが知っている信号機の色、グリーン、オレンジ、レッドで警戒レベルが分けられ、感染の拡大状況でルール(規制)が変わります。
慣れればシンプルなのかも知れませんが、数週間前に、レベル3ロックダウンの内容が3ステップ(フェーズ)に分けられたばかりですので、人々の混乱を招きそうです。
昨日のアナウンスとStuff News の記事から、「違い」について考えてみました。
現行のアラートレベルシステムと大きく違うのは何?
ワクチン接種をした人と、ワクチン接種をしていない人の生活スタイルに大きく差がでます。
ワクチンサーティフィケイトを持っているか否かによって、行動範囲が変わってしまうということです。
上の図の「レッド」を例に見てみると、ワクチン接種(2回)が済んでいれば、警戒レベル2のような制限はあるものの、カフェ、レストラン、バーや、リテールショップの中に入ることができ、イベント、教会、ウェディング、お葬式などの集会にも参加できます。
ワクチン未接種の人が店内に入るには制限があるか、もしくは入店を断られる可能性もあります。集会は最大10人まで、その他にも規制が付きます。
また、ワクチンサーティフィケイトを採用しないビジネスにおいては、厳しいルールに従わなければならなくなります。飲食店は顧客を店内に入れることができず、コンタクトレスのピックアップのみとなります。さらに、スポーツジムや美容院の営業はまだできません。
ほんの一部ですが、それでも大きな違いあります。
※ 詳しいルールの内容と人数制限などは、保健省のサイトでご確認ください。
いつから、トラフィックライトシステムに移行するの?
トラフィックライトシステムがスタートするのは、NZの人口(12歳以上)のワクチン接種率が90%に達したときです。
オークランドはレッドからのスタート、南島はオレンジからのスタートの見込み。
ワクチンサーティフィケイト(証明書)はいつから使える?
ワクチンサーティフィケイト(証明書)は準備中で、まだ保健省から発表されていませんが、ベータ版は、下のリンクから見れます。
My Covid Record | Ministry of Health NZ
デジタルパスで、スマホに保存、もしくは、プリントアウトして持ち歩く事もできます。
トラフィックライトシステムが始まれば、ワクチン接種済みの人は、今よりもっと自由に行動できるようになります。
ワクチンサーティフィケイトを採用するカフェ、レストラン、バーなどの飲食業や、教会、イベント、スポーツジム、その他のビジネスも、現状よりかなり制限が緩和された中で営業できるようになります。
新しいシステムを使う狙いは?
感染拡大させないことが1番の目的ですが、下記のような狙いもあります。
- 医療機関がひっ迫しないようにコントロール
- NZ全土のロックダウンをしない
- 学校や教育機関に影響がでないようにする
- 国内旅行やDHBs間の移動をしやすくする etc
ジャシンダ・アーダーン首相のコメント
昨日のアナウンスでは、ジャシンダはこんなメッセージを投げかけていました。
レストランやバーに行きたい人は、ワクチン接種して!
ヘアカット(ヘアサロン、バーバー)に行きたい人は、ワクチン接種して!
ミュージックフェスやコンサートに行きたい人は、ワクチン接種して!
スポーツイベントやスポーツジムに行きたい人は、ワクチン接種して!
ワクチン接種をしないことを選択した人は、この夏、他の人と同じようにエンジョイする事はできないと、断言していました。
いつも優しいイメージのジャシンダなのですが、今回は「言っておくけど、ワクチン接種しないなら、覚悟しておいてね」と言っているように聞こえました。
未接種の人にプレッシャーを与えるコメントになりましたが、「これでワクチン接種率が促進できれば」との事です。
新しいシステムに移行する前に、NZ全土のダブルワクチン接種率が90%に達する必要があるので、90%を達成できないDHBs - District Health Board(地域・エリア)が足かせになる可能性もあると、かなり厳しいことも言っていました。
(感染者がいないNZ南島では、ビジネスの再開を目の前に、予期せぬ課題を突きつけられて穏やかではないと想像します。)
最後に
まだワクチンサーティフィケイト(証明書)も調整中なので、この流れからすると、11月29日までは今の生活が変わらないのかも知れませんね。
10月16日に行われたスーパーサタデーのイベントで、1回目のワクチン接種した人が、2回目を受けるのは3〜4週間後でしょうから、この1ヶ月は大きな動きはなさそう。
いろんな意味で時間調整という印象です。
オークランドは、現行のアラートレベルだと、レベル3のステップ1です。ステップ2に向けて準備を進めていたビジネスもたくさんあり、昨日の発表にはたくさんの不満の声も上がっています。ビジネスをお持ちの方の心労を考えると、本当に気の毒でしかありません。
コロナのエリミネーション(排除)は不可能になった今、感染拡大を抑えるために、1日も早くワクチンサーティフィケイト(証明書)を機能させて、トラフィックライトシステムをスタートさせて欲しいですね。
11月29日に、実際のワクチン接種率の進捗をチェックし、いくつかのDHBsが90%をほんの少し下回るくらいなら「良し」とするかも知れないとも示唆していたので、12月初めか中旬には、ある程度の自由を取り戻せるのではなないかと期待しています。
それではまた。