こんにちは、ニュージーランド在住のManaです。
「不況になると詐欺が増える」とよく聞きますが、コロナ以来、本当に増えたなと実感します。
詐欺の種類は色々ですが、手口はどんどん進化しているようです。
幸いな事に私は今のところ被害にあった事がありませんが、ぼんやりしてたら騙されそうな罠を身近で感じたことはありました。
過去に投稿しましたので、詐欺の手口が気になる方はご確認下さい。
さて今回は、銀行の詐欺防止チームのスタッフのフリをして電話を掛けてくる詐欺の話です。
このパターンが急増しているとテレビで注意を促していたので、気になっていました。
私は、ニュージーランドではWestpacという銀行を使っているのですが、最近になって、インターネットバンキングのログイン画面に、詐欺のアラートが度々表示されるようになりました。
こんな表示です。(字が小さくて、すいません)
画面上部に、Phone Scam Alart (電話詐欺に注意)と書かれています。
簡単に訳すと、
Westpacのスタッフのフリをした電話詐欺が報告されています。発信元には正式なWestpacの電話番号が使われていますが、それはWestpacではありません。
Westpacからの電話かどうか確信できない場合には、電話を一旦切り、0800 400 600 にかけ直して下さい。
私たちはパスワードを訊ねることは絶対ありませんし、電話口のスタッフから言うこともありません。
認証コードの取り扱いに注意して下さい。詐欺師たちは不正な支払いを認可させようとします。
こんな感じの内容でした。
そんな矢先、録音された詐欺電話の内容がWestpacから公開されニュースとなりました。
銀行の詐欺防止チームと名乗る詐欺電話の内容
上のリンクは、stuff.co.nzのニュースの記事ですが、Westpacが公開した詐欺師と一般女性(高齢者)の会話を聴くことができます。(英語)
内容は、この女性のクレジットカードがメキシコで使われたが本人に心当たりがあるか(正当なものか)、と確認するところから始まります。
詐欺師は、身元を怪しまれないように、クレジットカードの裏面にある電話番号から発信していると言います。
不正なクレジットカードのトランザクションであれば、カードをキャンセルし、新しいクレジットカードを送付するといい、現住所の確認をしました。
そこで、カードをキャンセルする為の、6桁の認証コードを携帯に送信したので読み上げて欲しいと言います。
女性が送られてきた認証コードを読み上げると、これで「キャンセルができる」と、キャンセルの意図で手続きしている事を強く印象付けるように言います。
再び詐欺師は「詐欺防止チームのスタッフであると主張し、発信元はクレジットカードの裏面に書かれていると言います。
女性がカードの裏面に書かれいてるカスタマーサービスはニュージーランド国内ですが、着信時に表示された詐欺師の番号が異なることを指摘すると、「このトランザクションはメキシコで行われようとしていたので海外から掛けている」と苦し紛れの言い訳を当然の口調で言います。
不信に思い始めた女性が、自分の担当者に問い合わせをすると言って、会話が終わります。
この詐欺は未遂に終わり、女性は何も被害に遭わずに済みました。
良かった、良かった。
Westpacによると、この詐欺師は彼女を騙し、$1400相当のオンラインでの買い物を認証させようとしていたんだそうです。
危険信号の見抜く5つのポイント!
記事には、Westpacから「詐欺」と見抜く為のポイントがまとめられていました。
ポイント1
予期せずかかってきた電話。(驚きの、不自然な)
予期しなかった電話だったとしても、初めは詐欺かどうか判断するのは難しいと思います。
ヒヤッとする人がほとんどだと思いますが、動揺していいなりにならないように警戒が必要。
ポイント2
一貫して、「マム、マダム」などの呼称を使う。(今回は女性でしたが、男性の場合はSir サー)
ニュージーランドでは、滅多に使わないので納得ですね。
ポイント3
「詐欺防止チーム」という言葉を何度も使い、本物の銀行スタッフだと思わせる。
しつこい程、「詐欺防止チーム」と言っていたら警戒した方が良さそうです。
ポイント4
銀行は、トランザクションのキャンセルの際に、認証コードは送らない。
どんなシチュエーションで「認証コード」が必要になるのか不要なのか判断は難しいですよね。。。
でも、よく考えてみたら、どんな場面でも、普通は手続きを進める時に認証コードを求められますが、確かにキャンセル時には求められた事がないですね!
ポイント5
どこから送られて来た認証コードなのか確認する。
このケースでは、オンラインショッピングを完了させる為のコードでした。
最後に
Westpacによれば、ここ1年間でこの手の詐欺が急増しているんだそう。
詐欺師が先に個人情報を入手して、それを元に不正をはたらくケースもあれば、騙されて無意識に個人情報を知らせてしまい被害に遭うケースもあるそうです。
ちなみに、本当に海外で予期せぬトランザクションがあった場合は、メールやテキストメッセージで、警告が届きます。
下のリンクは私の体験談です。(厳しいに越したことはありませんが。。。)
Westpac公開の会話の中では、発信元の番号はカードの裏面に記載されているとか、トレーニングやクオリティ向上の為に会話が録音されているとか、本物のコールセンターと思わせる言葉も出て来ました。
うっかり信じてしまいそうな落とし穴ですね。。。
この詐欺師は、彼女の名前、住所、電話番号などの個人情報を知っていて、クレジットカードのナンバーまでも知っていました。怖いですね。。。
私は物売りの営業電話が掛かって来た時、「英語が分かりません」と返答するんですが、同じ手を使って撃退できるかしら。。。
とにかく、詐欺の手口は巧妙になっているそうなので、皆さまも十分お気をつけ下さいませ。
それではまた。